私のチャレンジ日記

脳出血の後遺症で少しハンデがありますが、色々とチャレンジしていきたいです!

親知らずの抜歯から一年たった今

歯の治療は、誰でも経験あると思いますが、「痛い・怖い」のイメージが強くて、切羽詰まらなくてはなかなか行けないものです。
ですが、今は、予防という目的で、治療でなくても定期検診で受ける人が多くなっているようです。

私の子供時代、歯科というと、「痛くて怖いことされる、行きたくないとこ」だったので、いまだにそのトラウマがあって、治療以外では行かないでいました。

私が20代の頃、右奥に親知らずが出てきて、それが斜めにはえていたため、その前の奥歯との間が上手く歯磨きできず、困りはてて、思いきって歯科を受診する事にしました。

当時、すでにITP(特発性血小板減少性紫斑病)だったので、それを医師に話すと、ここでは治療は無理だと言われ大学病院を紹介されました。
そして、紹介された大学病院でも私の血小板の数値では、抜歯は難しいと言われました。
当時の私の血小板数は2~3万くらいで、抜歯をするなら最低でも5万は必要のようでした。


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ITP (特発性血小板減少性紫斑病)とは、止血の役割である血液中の血小板が少ないために、外的なケガや手術などによる出血、内的には皮下出血、酷くなると内蔵出血を起こします。 (私が脳出血した原因がコレです)
この病気は、自己免疫疾患の一種で、血液が造られる骨髄中では、血小板は正常に造られているのですが、血管を流れる血液になると、血小板だけを攻撃にする自己抗体ができ、それによって血小板が破壊され、減少してしまうという病気です。
つまり、免疫システムが誤作動をおこし、自分の味方を攻撃してしまうという現象が起こる疾病です。

なので、血小板が少ない私は、斜めにはえた親知らずの存在は気になりながらも、抜歯できませんでした。
ただひたすら、虫歯にならないように、歯間ブラシやフロスを使って注意していましたが、それでも親知らずとその前の奥歯の間から虫歯になり、だましだまし放置していました。

昨年、別の歯の詰め物がとれて、歯科クリニックに行く機会があり、その時にも親知らずの抜歯をすすめられました。
前の私なら、血小板が少ないという理由で抜歯を諦めていましたが、昨年の数値は、26万!(ロミプレート注射をしてですが)もあり、抜歯するには申し分のない高数値でした。
20年以上、血小板が少なくてできなかった抜歯のチャンスがいよいよ巡ってきたという喜びと、抜歯のイメージの怖さが入り混じって複雑な気持ちでした。


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クリニックの薦めで、総合病院を紹介され、そこで親知らずの抜歯をすることになりました。
抜歯なんて、子供の頃に、乳歯を抜いてもらって以来だったので、「あの時は怖くて痛かった思い出があるけど、今はどうなってるんだろう?」と少しだけ怖いもの見たさの興味が湧きました。

昔は、麻酔といえば、注射器で歯ぐきを刺され、痛かったのを思い出しますが、今は(目隠しだったのでよくわかりませんが)ペンタイプ?の麻酔を歯ぐきに数ヶ所、チクチクと刺す感じて、痛みもほとんどありませんでした。
それより、これから始まる抜歯の怖さで体が硬直していた事を思い出します。
ペンタイプの麻酔器から電子音のような音楽が流れていて、これも治療の恐怖心を和らげるためかなと思いました。

麻酔が効いた頃、いよいよ抜歯が始まり、私は「ついてる」という言葉を頭の中で繰り返していました。
私の場合は、斜めにはえた親知らずと、その前にあった奥歯もダメになっていたので、合計2本抜歯することになりました。
抜歯してから、縫合もありましたが、全工程でも30分もかからなかったと思います。
「怖い」という気持ちの方が大きくて、実際は麻酔がよく効いていたので、痛みはほぼ感じませんでした。
終わった後、医師が「この歳で、親知らずを抜くと思わなかったでしょ?」と訊いたので、私は「抜きたくても抜けなかったんです…」と答えました。

ちょっと心配だった出血も最小限ですみ、痛み、ハレもなく、すべて順調にいきました。
ホントにありがたいことです。
普通の人には、大げさなことだと思いますが、私にすれば「親知らずの抜歯は悲願」だったのです。

あれから、ちょうど一年経った今は、抜歯痕はきれいに閉じていて、歯磨きもしやすくなり、一つ心配事が減りました。
そして「親知らずの抜歯」も新月の願い事の一つだったので、叶ったかなと思っています☆彡